<ECLIPSE>

タイトルなし | main | タイトルなし
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
| スポンサー広告 | --:-- |
彼はほど遠いところにあり私は触れることも、声を聞くことさえかなわない。私を包みこむのはいつでも人間の暖かな手ではなく、私を投げ込む恐ろしく厳しく凍えるような手なのだ。人間を殺してしまうような人間になりたくない。

少しの間うずくまって泣いてみることも私は自分に許せない― そしてただ、「またか。」と思う。ひとつひとつの動揺をすみからすみまで感じてみるような、そういう時間の使い方ができないのだ。焦っているのではなく、実際の時間が無いのでもなく、すべてに関して費やす時間を無駄としか思えなくなっている。つまるところ世界はなんでもよくて、きっと私の人生も相対化されてしまったのだろう。

私はある朝、私から抜け出て私というひとつの人生の行く末をまったく投げ出してしまう。もはや私は私としての私の存在を認められなくなる。そこに主体としての「私」はもういない。ただつまらないドラマを見ているような平坦なスクリーンがそこに繰り広げられるだろう。そこに私はエキストラとして― 主人公不在のドラマのエキストラとして画面にほんの小さな汚れを残す。数秒間のうちに通り過ぎる影。

私の中心に私がいない。何かを選択する必要もなくなった。

人間にはこういうものが存在するだろう― 「運命」それは人々が思っているようなドラマティックなものでもロマンチックなものでも、考えているほど重々しいものでもない。ある日あなたは気づく。もはや自分が何も選択していないのを。予測されるシナリオの延長線上に投げ込まれていることを。「トリックボックス」:画面に映し出される影を目で追う。画面の向こうにはたいした仕掛けがあるのだろうと思い込んだまま、ただ画面を見つめ時間が経過してゆく。

仕事はただひとつしかない。健康のメンテナンス。早寝早起き、食生活に気をつけ、適度の運動と、円滑な人間関係と、小さな幸せに気がつける感性を失わない主義。安全でクリーンで完璧な、生活。人々はまったく外側の文脈にて議論を進めている。

何があっても「動じられない」状況。あらゆる身体が市場に運ばれていく。現代に生き残った古い神々しか善悪を判断することができない。私もまた市場に運ばれるが、買い手がつかないので仕方なくもといたところへ戻ってくる。自由の反逆:間もなく誰もが自由をひとつの悲しみとして恐れるようになるだろう。

ただ脳内だけが過去の幸せな記憶で満たされている。それは今にも起こりそうなほど鮮やかで朗らかだ。

たくさんの幻影を見るようになった。







































スポンサーサイト
| 未分類 | 05:51 | トラックバック:0コメント:0
コメント
コメントする













管理者にだけ表示を許可する

この記事のトラックバックURL
http://espilce.blog17.fc2.com/tb.php/250-e4edba1c
トラックバック
| ホーム |

04 | 2017/05 | 06
S M T W T F S
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
PROFILE

☆
☆Author: 久美子
生まれ変わるなら、星か鳥になりたいと思う。
地上に「愛」が存在するならば、すべてを愛し、すべてに愛されたい。
命の灯をともして、日食の闇に、うごめく。



RECOMMEND
  • SELECTED ENTRIES
  • (12/07)
  • (11/19)
  • (07/19)
  • (06/23)
  • (05/27)
  • CATEGORIES
    ARCHIVES
    RECENT COMMENTS
  • TAKK (03/23)
  • TAKK (07/04)
  • kumy (06/09)
  • TAKK (06/08)
  • ash (02/14)
  • (01/01)
  • kumiko (12/07)
  • RECENT TRACKBACK
    LINKS
    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。