<ECLIPSE>

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携帯の電池があといっこでなくなりそうだった。スリッパのまま出掛けたら、それを咎めるひとがあるだろうか。スーパーで買ったばかり牛乳は固まってた。胸に光る小さなアメジストは不揃いな涙のかたちをしている。不気味な色の砂糖がかかったドーナツと、空っぽになったツナ缶。猫、くろねこはあちこちにその痕跡を残しながら影を追いかける。いや彼女が―追いかけているのはもしかしたら光かも知れないが。祖父があわててしたためた手紙には、あまりにも彼のプレゼンスが映り込んでいて驚く。そして私は涙してしまう。彼が、いつかは必ず、いなくなってしまうということに。この文字の書かれた手が、もはや存在しなくなってしまう日の来ることを。(誰かに愛されていなければ、私になんの価値があるだろう。)

数日前、死んだ恋人の夢を見た。どうやったら彼が夢に出てくるのかさえ知ることのできない私は、なぜ彼が夢に出てきたのかまったく分らない。世界中のどこを探してもいない彼が、本当はどこへ行ってしまったのかも。美しい秋晴れの日になった。けれども私たちは、謎めいた出会いと別れの、そして不器用に分け合った何ものかの、答え合わせをすることはできない。彼は本当にほんとうに、いなくなってしまったのだから。ほんとうに?

(何かが起こる。そのあとそれが起こったことは忘れてしまったかのように見えるが、その気分だけはもっとずっと長く続くものだ。不機嫌や、怒りや、悲しみや、恐れ、憂鬱など。「何が」原因なのか、彼は思い出すことができない。しかし「何か」が起こり、彼は予期された轍を進んでいく。まるで放物線のように。しかし彼はそれが何なのか知り得る由もない。たとえば他人から見れば、明らかなことであっても。)

現実と夢の境目はいかにも薄っぺらい。妄想の中にすべてが、溶けていってしまう。

















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☆
☆Author: 久美子
生まれ変わるなら、星か鳥になりたいと思う。
地上に「愛」が存在するならば、すべてを愛し、すべてに愛されたい。
命の灯をともして、日食の闇に、うごめく。



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